生活習慣病について

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生活習慣病とは?

日ごろの積み重ねが大切です

日ごろの積み重ねが大切です

日本人に多い病気は「高血圧」「糖尿病」「動脈硬化による心臓病や脳卒中」「がん」などで、いずれも重大な健康障害要因です。

一方、これらの病気は、食生活、運動、休養、喫煙、アルコールなど、日ごろのライフスタイルと密接な関わりがあることから「生活習慣病」と呼ばれています。

生活習慣病は40歳頃を境に増え始めますが、あなたの心がけ次第で将来の危険度(リスク)を大幅に少なくできるのです。

生活習慣病を予防するために

生活習慣病を予防するために

生活習慣病予防には、まず自分の体や健康状態に関心をもち、理想的な生活習慣を保つ。そして、身近な病気や健診についての知識を深めておくことが、とても大切になります。

栄養バランスのよくない食生活は、体の中に色々な病気を起こす原因となります。例えば、酸素や栄養分を体中に運んでくれる血液の中の脂肪分が多くなると、血管がつまりやすくなったり、色々な病気の原因となる糖尿病やがんのような病気にかかりやすくなります。

これらの病気は生活習慣病とも呼ばれ、近年増加の傾向が見られるとともに、日本人の死因の上位に並んでいる病気でもあるのです。

生活習慣病についてのQ&A

高血圧についてのQ&A

Q1.高血圧の診断基準は?

収縮期血圧が140mmHg以上、または、拡張期血圧が90mmHg以上のときに、高血圧と診断されます。
尚、家庭血圧(市販の血圧計を用いて家庭内で測定する場合の血圧)は、精神的な緊張がないことなどから、医療機関で測定する時よりも通常は低い値になるため、収縮期血圧135mmHg以上、または、拡張期血圧が85mmHg以上で、高血圧と判定します。

Q2.治療の目標値は、どのくらいですか?

高血圧の一般的な降圧目標は、若年・中年者では130/85mmHg未満です。
ただし、高齢者の場合は、すでに動脈硬化がある程度進行していた場合、血圧を下げることにより臓器の血流不足が起きる心配があるため、一般にやや高めの140/90mmHgが目標とされています。
一方、高血圧により臓器の障害が進行しやすい状態である、糖尿病や腎臓病の患者様には、より低めの130/80mmHgが目標とされます。

肥満症についてのQ&A

Q1.肥満の場合、どのくらい減量する必要がありますか?

肥満は、塩分過多と並ぶ高血圧の主要原因のひとつです。
肥満で高血圧の場合、減量することで血圧もずいぶん下がってきます。理想的なことを言えば、肥満が解消されるまでの減量、つまり標準体重に近付けることがベストですが、実際には、現在の体重から4~5kg程度の減量でも、かなりの効果を期待できます。
肥満に該当する方にとって、この程度の減量はそれほど難しくないはずですので、是非頑張ってください。
尚、肥満に該当しなくても(BMIが25未満でも)ウエストサイズが、メタボリックシンドロームの基準値(男性は85cm以上、女性は90cm以上)を超えている場合は、ウエストサイズを指標にしたダイエットが必要です。

高脂血症についてのQ&A

Q1.高脂血症の原因はなんですか?

高脂血症は生活習慣病のひとつです。つまり、血清脂質が高くなりやすい遺伝的な背景がある人が、食べ過ぎや飲み過ぎ、それによる肥満など、血清脂質を高くするような生活を送っていることで発病します。
日本では戦後、生活習慣の欧米化が進み、徐々に高脂血症がメジャーな病気になってきました。食生活においては、摂取エネルギー自体はあまり変化していないのですが、脂肪分の摂取量、とくに動物性脂肪の摂取量が増加してきました。そして、摂取したカロリーを消費する機会、つまり、体を動かす機会が減ってきています。
こうしたことが、高脂血症の増加につながっています。
高脂血症の原因のうち、遺伝的なことは修正できませんが、生活習慣は修正可能です。そのため、高脂血症の治療は、生活習慣の改善が基本となります。
このことは、メタボリックシンドロームについても同じです。

Q2.超悪玉コレステロールを減らす方法はありますか?

“超悪玉”と呼ばれるsdLDL-コレステロールは、中性脂肪の値と相関関係があります。そのため、中性脂肪を下げる治療が、sdLDLも減らせると考えられます。
もう少し詳しく説明すると、中性脂肪はLPL(リポタンパクリパーゼ)という酵素で分解されるのですが、メタボリックシンドロームでは、インスリン抵抗性などのために、その酵素の活性が低下します。それが、sdLDLが増えたり、HDLが減ったりする一因と考えられています。
そのため、メタボリックシンドロームという状態の基本に近い、インスリン抵抗性を解消すること、さらにさかのぼって言うと、内臓脂肪を減らすことが、sdLDLを減らしたり、HDLを上げることにつながると言えます。また、運動によってLPLの働きを良くするなどでも改善されます。